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■ 大会情報

第22回日本行動科学学会年次大会のご案内

大会・Eマ員長
京都橘大学 坂本 敏郎

 今年度の年次大会は京都橘大学(京都市山科区)でお世話させて頂きます。 本学におきまして、2012年4月に理学療法学科・ニ心理学科からなる健康科学部が設置され、「こころとからだの健康と臨床」に関する教育・研究が始まりました。音羽山の麓にある新しい学舎、優心館で皆様をお待ちしています。
 本大会では、会長特別講演、招待講演に加えまして、若手研究者によるシンポジウムを企画いたしました。 発表者の先生方には、ご専門の領域における最先端の研究発表を行っていただきます。 基礎研究から臨床研究まで、動物を対象とした研究からヒトを対象にした研究まで、幅広い行動科学研究が展開されることでしょう。 また、本学会特有の厳しくも温かい議論が活発に交わされ、研究者同志の交流が深まることも期待しております。皆様、奮ってご参加下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。
 

大会概要

日時: 2014年9月9日(火) 13:15-18:00
場所: 京都橘大学優心館E201号室
 地図はこちら
参加費: 会員1000円 非会員1500円
演題: 行動科学研究の最先端:基礎から臨床、ヒトから動物まで、幅広く行動科学研究を展開する
企画: 坂本 敏郎、上北 朋子、田中 芳幸(京都橘大学)
                                    

プログラム

拡大運営委員会 (11:30-13:00)

■会長特別講演 (13:15-14:00)
津田 彰 (久留米大学文学部心理学科)
  行動科学の新たな展開
司会: 村田 伸 (京都橘大学健康科学部)

■招待講演・E@(14:00-15:00)
谷内 通 (金沢大学 人間社会研究域人間科学系)
  世界について考え,意味を認める心の起源―ワーキングメモリ過程と概念学習の比較心理学―
司会: 坂本 敏郎 (京都橘大学健康科学部)

休憩、時間調整 (15:00-15:30)

■若手シンポジウム (15:30-18:00)

篠原 恵介 (同志社大学大学院 心理学研究科)
  ラットにおける空間記憶の「忘却」とNMDA受容体

藤村 友美 (産業技術総合研究所ヒューマンライフテクノロジー研究部門)
  他者への信頼が表情表出におよぼす影響 ―顔面筋電図を用いた検討―

中川 明仁1)、木村 穣2)、吉内 佐和子3)、松島 典子2)・A宮内 拓史2)、馬場 天信4)、佐藤 豪5)
(京都橘大学健康科学部1)、関西医科大学附属枚方病院健康科学セ・塔^ー2)、関西医科大学附属枚方病院栄養管理部3)、追手門学院大学心理学部4)、同志社大学心理学部5))
  肥満治療へのチーム医療介入の実際と治療の一環としてのフォーミュラ食の適用

大杉 紘徳 (京都橘大学健康科学部)
  ヒトの行動発現を支える脳内神経機構−Default mode networkの視点から−

司会: 上北 朋子 (京都橘大学健康科学部)

■懇親会 (山科駅前にて19:00-)
懇親会費は、当日徴収させていただきます。

アクセス

地下鉄東西線椥辻駅より徒歩15分
地下鉄山科駅、JR山科駅より、京都橘大学行きの京阪バスもしくはタクシー(1200円程度)
(バス時刻表は、http://www.tachibana-u.ac.jp/about/campus/access.html
をご参照ください。学休期間ですのでバスの本数は少ないです・Bタクシーでお乗り合わせ頂くことをおすすめします。)
AM2014kyoto

発表要旨


■会長特別講演

行動科学の新たな展開

津田 彰 (久留米大学文学部心理学科)
 
 「行動科学」は決して目新しい学問ではなく、これまでにも数多くの研究や書籍の出版がなされてきた。そして近年、これまで以上に、医療保健分野などから、患者の行動と心理の理解や健康支援のために必要な学問として 期待が寄せられている。しかしながら皮肉にも、行動科学を標榜する私達自身が心理学とどこが違うのか、その必要性と有用性がどこにあるのかなど、行動科学のdiscipline(すなわち、行動科学としての学問固有の原理原則)を 明確に情報発信することに成功しているとはいえないようにも思える。そこで今回、行動科学の「これまで」を振り返りながら、「これから」の新たな展開として、医療保健分野との協働をテーマの一つとして取り上げながら、 会員の皆様と一緒にその戦略を考えることにする。


■招待講演

世界について考え、意味を認める心の起源―ワーキングメモリ過程と概念学習の比較心理学―

谷内 通 (金沢大学)

 単純な連合学習は多様な動物で確認することができるが、この種の学習には能動的な心的処理は必ずしも必要ではない。これに対し、例えばヒトは、特定の対象について選択的に処理し、 獲得した情報を能動的に活用する「世界について自ら考える」心の働きを持つ。また、多様な刺激が共有する抽象的な特徴である抽象概念を獲得することが可能である。抽象的な概念そのものは物理的な存在ではない。 したがって、抽象概念の獲得は、刺激の物理的・具体的な特徴を超えた「意味」を世界に見出す心の働きであるともいえる。本発表では、このような視点に基づき、ラット,カメ,キンギョの放射状迷路学習を通じた ・潤[キングメモリ過程に関する研究、および、ラットを中心とした数概念と関係概念の獲得に関する研究過程について報告する。


■若手シンポジウム

ラットにおける空間記憶の「忘却」とNMDA受容体

篠原 恵介 (同志社大学大学院 心理学研究科)

 海・nNMDA受容体の阻害が空間記憶の獲得を困難にさせることは、動物対象の研究で示されてきた。一方で、空間記憶を獲得した後のNMDA受容体阻害は、保持を促進させることが報告されている。 これに関する我々の一連の研究について紹介する。初めに、Morris型水迷路の場所課題を用いて空間記憶を獲得させたラットでは、訓練終了から一週間程度で保持の低下が見られた。 次の実験では、訓練終了後にNMDA受容体阻害薬AP5を脳室内または海馬内へ持続的に投与することで、このような保持の低下が抑制された。これらの結果は、海馬NMDA受容体が獲得時に関与する一方で、 既に獲得した空間記憶を忘却する過程にも重要な役割を担うことを示唆している。

他者への信頼が表情表出におよぼす影響―顔面筋電図を用いた検討―

藤村 友美 (産業技術総合研究所ヒューマンライフテクノロジー研究部門)

 他者の表情を見るだけで、それと一致した表情が自発的に生じる現象は、表情模倣として知られている。本研究では、他者への信頼がその他者に対する表情模倣をどのように調整するのかを検討した。 経済ゲームの一種である信頼ゲームを用いて、信頼できる他者と信頼できない他者を設定し、それぞれの喜び、怒り、悲しみ顔に対する表情表出を顔面筋電図法で評価した。 その結果、信頼できない他者の悲しみ顔に対しては、表情模倣が抑制された一方、喜び表情に対する表情模倣は、他者への信頼の影響を受けなかった。この差異について共感に伴う社会的コストの観点から考察し、 表情に表情で応える感情コミュニケーションの心的基盤について議論したい。

肥満治療へのチーム医療介入の実際と治療の一環としてのフォーミュラ食の適用

○中川 明仁1)、木村 穣2)、吉内 佐和子3)、松島 典子2)、 宮内 拓史2)、馬場 天信4) 、佐藤 豪5)
(京都橘大学健康科学部1)、関西医科大学附属枚方病院健康科学センター2)、関西医科大学附属枚方病院栄養管理部3)、追手門学院大学心理学部4)、同志社大学心理学部5))

 肥満は脂肪組織が過剰に蓄積しBody Mass Index(BMI)が25kg/m2の状態と定義され、その治療には食生活や運動習慣等の生活習慣の改善が必要である。しかし、それらの改善は短期的に成功しても維持することが困難で、 難治性を示す。関西医科大学健康科学センターでは難治性の高い肥満治療に対して、従来の食事面や運動面からの介入に加え、減量に対する思考や感情の改善も念頭に置いた認知行動療法的介入を導入し、 心理的側面のサポートも行ってきた。本講演ではそのチーム医療介入の実際を紹介する。また、特に栄養学的介入の一環として適用されるフォーミュラ食について、それが適用になる者と適用せずに減量に至る者との 心理特性の差異についての研究報告を行う。

ヒトの行動発現を支える脳内神経機構−Default mode networkの視点から−

大杉 紘徳 (京都橘大学健康科学部)

 ヒトにおける行動の発現には、脳内で起こる神経活動が基盤となる。この神経機構としてDefault mode network(DMN)が注目されている。DMNとは、Raichle(2001)らによって提唱された『安静時に活動する 脳内ネットワーク領域』を指し、行動発現により機能的に活動が減弱する領域である。これまで、ヒトの行動を脳内神経活動から神経生理学的に捉える際、行動時の神経活動へ焦点が向けられることが多かった。 しかし、DMNの解明が進むにつれ、これらの領域は、行動に先がけ脳内神経活動を同調させ、これから起こりうる行動に備える役割を果たすことが明らかとなってきた。ここでは、ヒトの行動発現を支える神経機構の 基盤となるDMNについて概説し、行動とDMNの関連性に関する知見を紹介させていただきたい。

お問い合わせ

京都橘大学健康科学部 心理学科(坂本研究室)
住所: 〒607-8175 京都市山科区大宅山田町34
TEL 075-574-4307(直通)/Fax 075-574-4122
E-mail:jabs-taikai[at]tachibana-u.ac.jp([at]->@)

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